贅沢な冬の時間の過ごし方
こんにちは、広報部Web担当のやまやです。
年末が近づいて、世の中のなんとなく忙しいような、賑やかな雰囲気を感じている今日この頃。
そんな中ですが、ゆっくり過ごす時間も大切にしたいものです。ブランケットにくるまって、ゆっくり暖かいものを飲む、なんていう贅沢な時間の過ごし方は寒い冬ならではですよね。
今回も前回に引き続き、ドリップポットについての取材記事を掲載したいと思います。今回は製品の種類や用途、おすすめ、現代のものづくりの傾向などを、引き続き【有限会社 竹井器物製作所】の竹井社長に伺っていきます。
様々なユーザー向けの機能
実際に製品を使う時は、見た目だけでなく、使い勝手も大切になります。少し見ただけでは分からない、機能面にも注目してみましょう!
工夫がたくさん!冷蔵庫に入るコンパクトなケトル
これはストレーナーがついていて、冷蔵庫に入る高さのものです。
普通のものは冷蔵庫に入れようと思うと高さがある。これは背が低いのでそのまま冷蔵庫にスパッと入る。ストレーナーがあるからお茶もできるし。これからちょっとずつ売れると思います、こういうもの。
ハンドルも握りやすくて、容量はみそ汁だとだいたい2・3杯分です。あと蓋が大きくて、中が洗いやすいとか。今、単身とかお年寄りも多いから、そういう人たちが使いやすくなっています。重さにも気を使っています。軽すぎると使いづらい。うっかりでひっくり返っちゃったりするから。
このパイプは真っすぐなんで「面白さ」や「きれいさ」はないんだけど、実用的だと思ってますよ。若い人はあまり使わないかなとは思いますが、これはそういうふうに考えたんで。
高齢者の、手軽に簡単にやりたい、大きい「やかん」はもういらない、というニーズに合わせた形です。
技術でできた笛吹きお知らせ機能
これが今度、笛が鳴るタイプ。
音は少し小さいんですけど、同じ部屋の中にいたらすぐ分かる。
というのは私もよく使っていて、朝自宅で新聞読みながらだったり、会社で仕事しながらだったり。ずっと見てなくても音で沸いたなって分かるんで、そこに行って自分で入れてます。
ドリップケトルに笛吹機能をつけるためには、お湯の噴き出しを防ぐために、適度に蒸気を逃がしたりという工夫が必要です。具体的には蒸気で蓋を少し持ち上げて、その脇から逃がします。
でも、蒸気で蓋が抜けると困るんで、簡単には抜けないように設計してます。普通に使うには取れるけど、蒸気ぐらいじゃ抜けないように。そういう機能、ちょっと特徴を持たせたものを作ってみました。
ほんとに外見だけの気に入ったものと、機能をちょっと追加したもの。
こっちはスタイル重視で、こっちは便利な機能、っていう選択ですよね。
初級~中級におすすめは1.2Lのドリップポット
ドリップポットを選ぶにあたって、注ぎ口や容量、素材やデザインなど、色々な検討要素があると思います。好みのデザインで選んだり、お手入れのしやすさで選んだり…、自分に合った選択に間違いはありません。
一つの検討材料としてではありますが、ここでは「ステンレス製の細口パイプ」をオススメしたいと思います。
前回の記事でもご紹介したように、ステンレスは非常に錆びにくく、耐久性が高くて丈夫で美しい上に、お手入れが簡単です!そして細口パイプなら、初心者でもドリップに対して狙ったところにきれいに落とせます。
竹井社長によると、
「1.2Lで入門〜中級ぐらいまで、これで十分いけると思います。」
とのことでしたので、こちらをご紹介しておきます。
もちろん、技術による「深絞り・多工程」で「燕三条製」と言う点でもオススメです!
ものづくりと時代の流れ
「いいもの」「売れるもの」でも、基本的に認識されるのは数年かかりますね。
なかなか我慢できない。
いいものを開発して売っていく。これはなかなか我慢がきくかどうかですよね。
昔みたいにモノがたくさん売れないので、金型開発費が最近上がるようになってきたんです。いっぱい売れた時代はいいんですけど、今は当たり外れがハッキリしてるんで売れなかったら大変です。
設備を入れて「やれる」というスタイルを整えて、それで「仕事がどんどんくる」とかそんな甘いもんじゃないと思うんだけど、その設備や技術を有効に使って、納得していただいて「いいものを残す」ということなんですけどね。
だんだんそれができにくくなってる。今、職人さんいないでしょ。そういう人が。
だからそういうふうなスタイル作っていこうかな、とはちょっと考えてはいるんだけど、今、金属類売れないじゃないですか。だからその辺がちょっと考えどころかなとは思いますけどね。
価格だけを見れば「安い」と「高い」しかありませんが、ものづくりには「アイディア」「技術」「素材」「職人」「想い」など、様々なものが込められたストーリーがあります。やはり、「いいもの」にはその価格の理由があり、それを求める人にとっては合致するものだと思います。
「是非ともそういう人に分かっていただいて、愛用していただきたいと思ってますよね。お互いに良いわけだから。」
と、にこにこ仰っていた竹井社長。
気持ちが華やぐ「お気に入り」
前回・今回と二回に分けてメーカーさんから伺った、ステンレス製コーヒードリップポットについて掲載させていただきました。
ドリップポットを「ものづくり」の視点から見てみることは大変面白く、私自身勉強になることばかりでした。取材を快く引き受けてくださった【有限会社 竹井器物製作所】竹井社長に感謝致します。
愛着のあるものを使うのは、やっぱり、楽しい。
みなさんも、自分にぴったりな「いいもの」を探してみませんか?
有限会社 竹井器物製作所のご紹介
【有限会社 竹井器物製作所】
〒959-1276 新潟県燕市大字小池4852-9
Tel 0256-63-9393
“ステンレスなどの金属を使用する深絞り(温間も含む)スピング加工、 プレス加工、溶接、研磨、電解研磨などの複合加工で製品企画から金型作成、プラニング、試作量産と対応いたします。また当域内での協力会社の加工を組み合わせて、幅広くステンレスなどの金属の加工、製品作りも行っております。”
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↑こちらではコーヒードリップポットを使って、ドリップパックでも薄くならないアイスコーヒーの作り方をご紹介しています。