日々の料理のパートナー「フライパン」快適に使えていますか?
「ちょっとこびりつくようになってきたけどそのまま使ってる…」
「最近買い換えたばかりなのにもう滑りが悪くなってきた気がする。もう少し長く使うにはどうしたらいい?」
そんな悩める皆さんに、フライパンの内面コート(ふっ素樹脂加工)をなるべく長持ちさせる方法をご紹介しております。
ご家庭にあるフライパンの大半は、フライパン内面に「ふっ素樹脂加工」が施されたフライパンかと思います。 そして、ふっ素樹脂加工のフライパンにこんなイメージをお持ちではないでしょうか? 「最初はツルツル滑って使いやすかったけど、だんだ[…]
今回はコラム通りに「フライパンの内面コートを長持ちさせる方法」と、「寿命を短くしてしまう方法」を1か月間比較した検証レポートをお届けします!
- 1 フライパンの内面ふっ素樹脂加工を長持ちさせるコツ
- 2 1ヶ月使い続けたフライパンの変化
- 3 1か月間使用したフライパンの様子
- 4 最後に
フライパンの内面ふっ素樹脂加工を長持ちさせるコツ
フライパンの内面ふっ素樹脂加工を長持ちさせるコツをまとめると…
- 油を引いて調理する
- 中火以下で加熱する
- 角の鋭利な金属ヘラの使用を避け、木べらや樹脂製のツールを使う
- 料理を入れた状態での保存は一晩まで
- 調理後にフライパンを急冷しない
- やわらかいスポンジで洗う
以上を1か月間検証してみました。
そこで特にフライパンの寿命に大きく関わると感じた部分を紹介します。
1.油を引くことが大切!
まずフライパンに油を引く・引かないかは大切なポイントです。
内面ふっ素樹脂加工のフライパンはこびりつかないから油は使わなくても大丈夫!
と思ってしまうかもしれませんが、その使い方では内面コーティングの寿命を短くしてしまいます。
というのも、フライパンの表面の温度は普通に調理しても200〜300℃近くまで上がります。油を引くことは、急激に温度を上げない役割を担い、フライパン内面のふっ素樹脂加工を熱から守る役目があるのです。
長く使うためには必ず油を引きましょう!
2.角の尖った金属ヘラはふっ素樹脂加工の寿命を削ります
これも長く使っていくためには気をつけたいポイントです。弊社では金属ヘラの使用がOKなコーティングのふっ素樹脂加工フライパンも扱っています。
どうしても金属ヘラを使いたい場合は、「金属ヘラOK」といった表示があるフライパンを選ぶのがいいと思います。
ですが、どんなに強力なコーティングを施したフライパンでも、角が尖ったヘラを使用すると目に見えない小さな傷が積み重なってこびりつきの原因になってしまいます。
摩擦を繰り返すことで表面のコーティングは確実にすり減っていきます。
フライパンを長く使っていくためには、内面コートに限らずなるべく角が丸いものや樹脂製、または木製のヘラを使うことをおすすめします。
1ヶ月使い続けたフライパンの変化
ここからは実際に1ヶ月間毎日フライパンを使った様子をお伝えします!
検証の条件
【期間】
- 平日の昼食作りにフライパンを使用(1日1回)。
- 1か月のうち、計15回使用した結果になります。
【フライパン】
ガス火専用 ふっ素樹脂加工フライパン20cmを、以下の2通りの使い方で比較。
①フライパン内面コートを長持ちさせる使い方
- 油を引く
- 中火以下で加熱する
- 角の丸い金属ヘラまたは木ベラを使用する
- 調理後にフライパンを冷ましてから洗う
- 洗うときはスポンジの柔らかい部分で洗う
②フライパン内面コートの寿命を短くする使い方
- 油を引かない
- 強火で加熱する
- 角の鋭利な金属ヘラを使用する
- 調理後にフライパンを急冷する
- スポンジの硬い部分で洗う
1日目 変化なし
初日は野菜炒めを作りました。
一回の調理では肉眼では変化はありません。
2〜3日目 変化なし
2日目は親子丼、3日目は生姜焼きを作りました。
4日目 初めて傷がついた
4日目はオムライスです。たまごもきれいに焼けました。
ここで初めて「寿命を短くする使い方」のフライパンに傷が入りました…
5日目 傷が増えていく
5日目はパンケーキに挑戦!生地がこびりつくことなく焼けました。
「寿命を短くする使い方」のフライパンにどんどん傷が増えていきます…
6日目 変化なし
ワンパンパスタを作りました。20cmの小さめのフライパンでもワンパンパスタ が作れるという新発見。
7日目 調理しづらくなってきた
チキンのタルタルソースがけを作りました。調理中、「寿命を短くする使い方」のフライパンは肉がこびりつき、少し調理しづらいと感じました。
「寿命を短くする使い方」のフライパンは、手で触ると表面に少しざらつきが確認できます。
8日目 変化なし
鮭のムニエルを作りました。魚にきれいな焼き色がつき、こびりつくことはありませんでした。
9日目 餃子が剥がれなくなった
餃子を焼いたところ、羽がこげついてフライパンから離れなくなりました。
かなり傾けているのですが落ちず…「寿命を短くする使い方」のフライパン、かなりあやしくなってきました。
こびりつきを剥がしたのもあって、傷が目立ちます…
10日目 卵がこびりついて大変なことになった
オムレツを作ろうと卵を加熱したところ、「寿命を短くする使い方」のフライパンに卵がこびりついて大変なことに…
(半熟で作ったオムレツはとろとろで美味しかったです!)
11〜12日目 牛乳のこびりつきが見られた
11日目はワンパンクリームパスタを作りました。「寿命を短くする使い方」のフライパンに牛乳とチーズのこびりつきが確認できました。
12日目はチキンとしめじのカレー。
13日目 豆腐のこびりつきが見られた
四川風麻婆豆腐を作りました。写真だとわかりにくいのですが、「寿命を短くする使い方」のフライパンは豆腐がこびりつきました。
14日目 焼きそばの麺が焦げついた
焼きそばを作りました。「寿命を短くする使い方」のフライパン、もやしや麺がこびりついてしまいました…
15日目 内面の滑りにかなり差が出てきた
ナポリタンを作りました。
少し汚いですが、お皿に移した直後のフライパンの様子です。内面の滑りが全然違います。(左が「寿命を短くする使い方」のフライパン)
1か月間使用したフライパンの様子
遠目から見た様子。
近くで見た様子。
1か月比較した結果は以上のようになりました。
想定では1か月使った程度では差が出ないと思っていましたが、「寿命を短くする使い方」のフライパンは肉眼で確認できるレベルまで内面のふっ素樹脂加工に傷が入ってしまいました。
「長持ちする使い方」のフライパンも軽微な傷が確認できますが、食材の焦げ付きはほとんど無い状態をキープできました。
最後に
いかがでしたか?
1ヶ月間(全15回)の使用でも「寿命を短くする使い方」「長持ちする使い方」でこびりつきの差がかなり現れました。
「長持ちする使い方」をおさらいすると、
- 油を引いて調理する
- 中火以下で加熱する
- 角の鋭利な金属ヘラの使用を避け、木べらや樹脂製のツールを使う
- 料理を入れた状態での保存は一晩まで
- 調理後にフライパンを急冷しない
- やわらかいスポンジで洗う
さらにお伝えしたいポイントがあります。
急いで調理するときほど強火にしがちだと思いますが、アルミのフライパンは中火以下の使用を推奨しています。強火調理すると急激に温度が上がってしまい、フライパン内面だけでなく本体の故障にもつながります。
また、作った料理をいれたままの保存も内面のふっ素樹脂加工を悪くする原因になります。
特に塩分の強い調理物を入れたままにすると、ふっ素樹脂加工表面にある目に見えない小さな穴からしみ込んで、下地の金属を腐食させてしまいます。
簡易的な保存であれば大きく性能を損ねることはありません。時間でいうと一昼夜を目安にしてください。
使用後に水をかけて「ジュ〜」っと急冷しがちだと思いますが、そこはぐっとがまんしてフライパン本体が冷めるのを待ってから洗いましょう。
使い方を気をつけることでフライパンをより長く使うことができます。
長い目で見たら節約にも繋がります!
皆さんも長持ちする使い方を実践してフライパンの寿命をのばして長く使ってくださいね!
検証に使ったフライパンはこちら▼
マーブル・プレミアム ガス火専用フライパン22cm
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