白湯作りにオススメなケトルや鍋は?「ステンレスケトル」と「ホーロー鍋」を比較してみた

白湯(さゆ)とは、水を一旦沸騰させた後、50〜60度程度まで冷ました飲み物です。健康や美容によい影響を与えるとして、コロナ禍をきっかけに近年話題になっています。

白湯作りに欠かせないのがケトルや鍋。今回は、「ステンレスケトル」「ホーロー鍋」について、白湯作りにどちらが適しているか比較してみました。沸騰までの時間や、適温に下がるまでにかかる時間など、ぜひ参考にしてみてください。

ステンレスのメリットとデメリット

丈夫なステンレス鍋

⚫︎メリット

  1. サビに強くて衛生的

  2. 保温性が良く冷めにくい

  3. 丈夫で壊れにくい

丈夫で美しく清潔感があるステンレス製の調理器具は扱いやすく人気。ステンレスは「サビに強くて衛生的」「保温性がよく冷めにくい」「丈夫で壊れにくい」という特徴があります。ステンレス製のケトルはホーローケトルと比べると比較的軽く、安価な商品も多いので、初心者に向いています。

⚫︎デメリット

  1. 酸やアルカリに弱い
  2. 変色

酸性や塩分の強いものを鍋の中に長時間入れておいたり、ケトルを洗わずに何回もお湯を沸かすと、錆びることがあります。また、少量で沸騰させると、水が入っていない部分が高温となり変色してしまう場合があります。(詳細はこちら

▼ステンレスのお手入れ方法は、下記を参考に。

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ホーローのメリットとデメリット

リントホーローマルチポット

⚫︎メリット

  1. においがつきにくく衛生的
  2. 酸やアルカリに強い

  3. 表面が艶やかでオシャレ

ホーロー(琺瑯)は金属の表面にガラス質を高温で焼き付けたものです。表面がガラスでできているため、汚れがつきにくくお手入れもカンタンです。艶やかで、オシャレなデザインの商品も多く、見た目にもこだわりたい方にオススメです。

⚫︎デメリット

  1. 衝撃や急な温度変化に弱い
  2. 鉄板の端部にサビが発生しやすい
  3. 価格が高い

ホーローはステンレスと比べると衝撃(傷など)や温度変化に弱く、取り扱いに少し気を使う必要があります。また、ステンレスより重く、お手入れをする時は少しネックになります。価格もやや高めなので、初心者には少しハードルが高い素材かもしれません。

▼ホーローのお手入れ方法は、下記を参考に。

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実際に使って比較してみた

白湯は不純物を取り除くため、沸騰後10〜15分程度沸かし続ける必要があります。忙しい時間の中で、「ステンレスケトル」と「ホーロー鍋」で、どちらが手間なく作れるか比較しました。サイズも小さく、板厚も薄いステンレスケトルの方が、沸くのも冷めるもの早そうですが…意外な結果となりました。

◆検証の条件:室温15度環境下で、800mlの水道水を入れ中火(ガスコンロ)にかける。沸騰後、蓋をせずに15分程度加熱。白湯完成後は、蓋をせずに卓上に置き冷ました。

◆今回使用したケトルと鍋

リラカン IH対応広口ケトル
RB-1268

・材質:ステンレス鋼
・満水容量:約1.5L
・重量:約430g
・底面の板厚:約0.5mm
・口径:約12cm

 
 
rinto IH対応ホーローマルチポット
MB-2161

・材質:ホーロー
・満水容量:約2.2L
・重量:約1,000g
・底面の板厚:約1.0mm
・口径:約14cm

沸騰するまでにかかる時間

約6分40秒
 
 

約6分10秒

800mlの水道水をそれぞれに入れた場合、ホーロー鍋の方が、約30秒ほど早く沸騰しました。ステンレスケトルは煮えてくると「グラグラ」と音を立てるので、中が見えない蓋でも、音で沸騰してることが分かりやすいです。

適温に下がるまでにかかる時間

  リラカン IH対応広口ケトル
(ステンレスケトル)

rinto IH対応ホーローマルチポット
(ホーロー鍋)

800mlから作れた白湯の量 約514ml 約433ml
5分後 80.7℃ 73.5℃
10分後 69.8℃ 60.3℃
15分後 63.0℃ 52.6℃
20分後 57.7℃ 47.4℃
60度になった時間 18分10秒 10分10秒

コンロから下ろし、蓋をせずに放置。60度まで下がるのにかかった時間は、ホーロー鍋の方が約8分も早い結果となりました。800mlから作れた白湯の量は、ステンレスケトルの方が約80ml多かったです

ちなみに、作った白湯が同量の場合でも、ホーロー鍋の方が約4分30秒早く冷める結果となりました。

  リラカン IH対応広口ケトル
(ステンレスケトル)
rinto IH対応ホーローマルチポット
(ホーロー鍋)

★白湯の量

約433ml 約433ml
5分後 77.9℃ 73.5℃
10分後 66.4℃ 60.3℃
15分後 58.9℃ 52.6℃
20分後  53.3℃ 47.4℃
60度になった時間 14分40秒 10分10秒

注ぎやすさ

細く注げ、ボトルに入れやすい。

注ぎ口が広く、ボトルにやや注ぎにくい。
コップに注ぐ場合は両者ともあまり差はありませんでしたが、口が狭いボトルなどに注ぐ場合は、細い注ぎ口があるケトルの方が便利でした。

お手入れのしやすさ


約430g。軽くて丈夫なので、安心して洗える。

約1,000g。重いので洗うのが少し手間。
ホーローは表面がガラスでできているため、ぶつけないよう気を遣うことも。またステンレスと比べると重いので、毎日洗って片付けるとなると、少しめんどうです。

キッチンでの見映え


「やかん」感がある。

色が美しく、魅せ置きしたくなる。
ホーローはなんといっても美しい艶感が良いです。めんどうな白湯作りもお気に入りの道具ならちょっとがんばれるかも?
 

めんどくさい白湯作りの時短術

朝はできるだけ寝ていたい、洗濯など他の家事もあるので時間がない!など、ゆっくり白湯を作る時間がないという方は、下記のような方法がオススメです。

前日の夜に作る

夜、寝る前にケトルや鍋で白湯を作り、沸騰したらそのまま真空断熱構造のステンレスボトルや卓上ポットに入れましょう。寝ている間に適温まで下がるので、朝はコップに注いで飲むだけでOKです。(ぬるい場合は、耐熱カップなどに移し替えレンジで再加熱しましょう。)

また、白湯を作った後は鍋ごと冷蔵庫で冷やしておき、飲む分だけレンジで温めるという方法もあります。(※鍋での保存は1日を目安に)

レンジや電気ポットで作る

すでに不純物が取り除かれている水(市販のペットボトル水や、浄水器の水、スーパーなどにある給水サービスの水など)がある場合は、レンジで温めるだけでOKです。

コップ1杯約200mlの場合、電子レンジ(600W)で1分20秒程度加熱すれば、約60度になります。
また、一度にたくさんの白湯を作りたい場合は、電気ポットに注いで加熱すればOK。保温もできるので一石二鳥です。

※ご使用の電子レンジにより加熱時間が若干変わりますので、ご注意ください。

まとめ

最後に、白湯作りをする際の、「ステンレスケトル」と「ホーロー鍋」のメリットとデメリットを一覧にまとめました。

  リラカン IH対応広口ケトル
(ステンレスケトル)
rinto IH対応ホーローマルチポット
(ホーロー鍋)
沸騰までの時間 約6分40秒 約6分10秒
800mlから作れた白湯の量 約514ml 約433ml
適温(約60度)まで下がる時間 約18分10秒 約10分10秒
耐久性 △(割れやすい)
お手入れのしやすさ ⚪︎(汚れ落ちはいいが、重い)
価格 ⚪︎ △(比較的高い)
デザイン ⚪︎
こんな方にオススメ!

・とにかくラクさを求める方

・白湯をボトルなどで持ち運ぶ機会が多い方

・見た目もこだわりたい方

・自宅で白湯を飲む機会が多い方

沸くのも冷めるのも早いのはホーロー鍋の方でした。しかし、ステンレスと比べると、割れやすく重いのがデメリットです。ステンレスケトルとホーロー鍋、どちらも一長一短あるので、ご自身のライフスタイルに合わせて選んでみてはいかがでしょうか?

また、ケトルと鍋、どちらの形状がいいか。についてですが、「もしかしたら白湯生活続けられないかも…」と心配な方は、他の用途にも使える「鍋」を選ぶことをオススメします。今回紹介したマルチポットは、沸かす意外にも、「煮る」「茹でる」「炊く」「揚げる」「和える」「保存」と7役も使え、普段のご飯作りにもきっと役立ちますよ。

関連商品

リラカン IH対応広口ケトル RB-1268

 

商品サイズ 約20.3×13.7×21.3cm
重量 約430g
材質

本体:ステンレス鋼(クロム18%・ニッケル8%)
蓋:ステンレス鋼

満水容量 約1.5L
原産国 中国

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rinto IH対応ホーローマルチポット

商品サイズ 約250×170×150mm
蓋を除いた高さ 約125mm
重量 約1,000g
材質 本体:ほうろう用鋼板
表面加工:ほうろう
ハンドル:フェノール樹脂
蓋:全面物理強化ガラス
満水容量 約2.2L
原産国 タイ

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