鉄製のフライパンは使い込むほどに油がなじみ、焦げ付きにくく使いやすくなっていきます。
熱をしっかり蓄え食材に熱を伝えるので、炒め物はシャキッと、焼き物は香ばしく仕上がります。
一方で「くっつきそう」「お手入れが大変そう」「すぐ錆びてしまいそう」といったマイナスイメージも持たれがちです。
- 使い始めに「油ならし」する
- 毎回の調理前に「油返し」する
- 使い終わったらたわしやささらを使い、お湯で洗う
- 水分を飛ばし、薄く油を塗って保管する
やってみて慣れてくると、意外と簡単な作業です!
今回は、鉄フライパンの
- お手入れ方法(洗い方)
- 焦げ・サビの落とし方
- 油ならし、油返し
の方法を写真付きでご紹介します。
鉄フライパンに興味がある方や、鉄フライパンを持っているけれど使いこなせていないと感じる方はぜひチェックしてみてくださいね!
鉄のフライパンお手入れ方法(洗い方)
使い終わった鉄製品はすぐに洗って、水気を飛ばしてください。
調理後は内容物を保存せず、すぐ他の容器に移しましょう。料理を入れたままにしておくと塩分や酸等によりサビ発生の原因になります。
※水分が付着したままでは必ずサビますので注意してください。
※熱いのでヤケドに注意!
汚れがひどい場合は食器用洗剤を使用してもOKですが、洗浄後は必ず中火で加熱し、水気を飛ばしてから「油ならし」を行なってください。
※油ならし手順は後ほどご紹介します。
「たわし」や「ささら」を使う理由
鉄フライパンを洗う時には、育ててきた油膜を残し、汚れだけを落とすことがポイントです。
基本的には食器用洗剤は使用せず、たわしやささらとお湯を使って汚れをかき落とします。
ささらは、竹や細い木等と束ねて作られる道具で、たわしと同様に食器類の洗浄に使います。
洗い流せる汚れを落としてから、くっついている食材をこそげ落とすように使います。
ささらの特徴
- たわしよりも硬く、汚れをこそげ落としやすい
- 長さがあるので手が水に触れず、手荒れしにくい
- たわしに付着する油脂が気になる方におすすめ
▼ささらを詳しく紹介した記事はこちら
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鉄フライパンの焦げつきの落とし方
もし鉄フライパンが焦げついてしまっても大丈夫です!
お手入れをすれば繰り返し使用できます。
※水分が付着したままでは必ずサビますので注意してください。
※油ならし手順は後ほどご紹介します。
「鉄フライパンはサビやすい」と聞いたことはありませんか?実際にサビさせてしまった経験がある方もいらっしゃるかもしれません。 実は、鉄フライパンはサビてしまっても再生させることができるんです! この事実をどれくらいの人が知っているのだろう?[…]
鉄フライパン焦げ付きの原因と対策
鉄フライパンが焦げ付く原因をまとめると
- 「油ならし」が不十分
- 調理時の油が足りていない
- 火力が強すぎる
- お手入れせずに放置した
- 洗剤で洗ってしまった
- 焦げを落としきれていない
という6点が挙げられます。
焦げ付きやすくなる原因と対策をご紹介します。
①「油ならし」が不十分
使い始めは特に油が十分になじんでいません。
しっかりと「油ならし」をしてから使いましょう。
②調理時の油が足りていない
内面コート加工のフライパンを使っていた方は油の量を控えがちです。
使い始めは少し多めの油で調理し、徐々にならしていきましょう。
③火力が強すぎる
火力が強すぎると鉄フライパンが急激に熱くなり、食材が焦げ付きやすくなってしまいます。
調理中の火加減は少し控えめを心掛けましょう。
また、いきなり高火力で加熱すると変形します。火力(出力)を「弱」にしてしばらく加熱し、その後「中」へと徐々に強くしていただくことで、底面の変形を防ぐことに効果的です。
④お手入れせずに放置した
調理後、お手入れせずに放置した鉄製品は残った汁や食材で焦げ付きの原因になります。
食材を全部お皿に盛り付けたり、容器に移し替え、すぐにお手入れしてください。
⑤洗剤で洗ってしまった
洗剤で洗うとせっかく馴染んだ油が落ちてしまいます。
汚れは「お湯+たわし」で落としてください。
汚れがひどい場合は食器用洗剤で洗ってもOKです。
洗剤を使用後は必ず中火で加熱し、水気を飛ばしてから「油ならし」を行ってください。
⑥焦げを落とし切れていない
一度焦げ付いたところが何度も焦げる場合は、焦げが完全に取れていない可能性があります。
しっかりと汚れを落とすように注意しましょう。
鉄のフライパン使い始めに「油ならし」
鉄フライパンは以下の「油ならし」を行うとより焦げ付きにくくなります。
油ならしとは、表面に油をなじませ薄い油の膜をつくり、焦げ付きにくくすることです。
特に初めて使う場合にはこの油ならしを行なってください。
鉄のフライパンで調理する前の「油返し」
鉄製品を上手に使いこなしている人たちが調理の前に必ず行っているのが「油返し」という作業です。焦げ付きにくく調理できますので必ず行ってください。
コツは鉄フライパンを十分に温めること。煙が出る寸前くらいが◎
IHクッキングヒーターでご使用の際の注意
ガスコンロはフライパン全体を熱します。
一方、IHクッキングヒーターはプレートに接した鉄製品の側面、それもドーナツ状部分だけを発熱させます。
発熱するドーナツ状部分とそれ以外の場所で大きな温度差が生じ、底面が熱膨張によって変形することがあります。
鉄フライパンを上手にIHで使う方法
IHクッキングヒーター の火力(出力)を「弱」にしてしばらく加熱し、その後「中」へと徐々に強くしてください。
底面の変形を防ぐことに効果的です。
- IHクッキングヒーターご使用の際は必ず中火以下で使用してください
- 変形やガタつきが生じた場合は使用しないでください
- IHクッキングヒーターは電源を入れると急激にフライパンを加熱するため、少量の油の場合数十秒で発火点に達します。そのため、下ごしらえ等少量の油で炒め物を行う際には火力(出力)を「中」以下で調理してください
- フライパンはヒーターの中央に置いてください。加熱中にブーンという音が生じる場合がありますが、IHクッキングヒーターとフライパンの振動の波動が共鳴するために生じるもので、異常ではありません。
まとめ
- 使い始めに「油ならし」する
- 毎回の調理前に「油返し」する
- 使い終わったらたわしやささらを使い、お湯で洗う
- 水分を飛ばし、薄く油を塗って保管する
- 十分に油ならしする
- 少し多めの油で調理する
- 調理中の火加減は少し控えめにする
- なるべく早くお手入れする、洗剤を使わずに洗う
※ひどい汚れには洗剤を使用し、必ず油ならしをする - しっかりと汚れを落とす
鉄フライパンは一生モノと言われるほど長く使うことができます。
使い方とお手入れをマスターして、ぜひ長くご使用くださいね。
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enzo(エンゾウ)鉄フライパン26cm
この記事で使った鉄フライパン。高温調理に強く、食材を入れても熱が下がりにくい蓄熱性に優れた国産の鉄を使用。
ガス火はもちろん、IHクッキングヒーターにもご使用いただけます。
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