ご飯を炊く時、多くの方が炊飯器を使われていると思いますが、実は炊飯器がなくてもフライパンでご飯を炊くことができます。
今回は、ご家庭にあるフライパンや玉子焼き器を使って、フライパンのサイズ別に何合炊飯できるのか検証してみました。新生活やアウトドア、災害時で炊飯器が使えない時の参考にどうぞ。
フライパンでご飯の炊き方
道具と材料の準備
<道具>
- フライパン
- フライパンの蓋(ない場合は、アルミホイルでも代用可)
- 計量カップ
- ざる、ボウル
<材料>
- 米
- 水
米と水の量、加熱時間は下記を参考に。
米の量 | 水の量 | 加熱時間 | 蒸らし時間 |
0.5合(茶碗一杯) | 100ml | 沸騰後弱火で8分 | 15分 |
1合 | 200ml | 沸騰後弱火で10分 | 15分 |
2合 | 400ml | 沸騰後弱火で12分 | 15分 |
3合 | 600ml | 沸騰後弱火で14分 | 15分 |
4合 | 800ml | 沸騰後弱火で16分 | 15分 |
「米1合につき200ml 沸騰してから10分」と覚えましょう。加熱時間は、1合増えるごとに+2分です。
炊き方
②フライパンに手順1と炊く分量の水を入れて蓋をし、中火で加熱する。
③沸騰したら弱火にする。(上記分量の加熱時間参照)
④火を止めて蓋をしたまま15分蒸らして出来上がり。(蓋を外してしゃもじで十字を切るように混ぜ、余分な水分を飛ばしましょう)
サイズ別に炊飯してみた
一般のご家庭にあるフライパンや玉子焼き器を使って、何合炊飯できるか、実際に検証してみました。フライパンのサイズが分からないという方は、フライパンの内径を測ってみましょう。
玉子焼き器
【使用した玉子焼き器】ネオブル玉子焼き器 内寸:13×18cm/鍋外高さ:3.3cm
【0.5合】炊飯時間:沸騰後弱火で8分炊き+15分蒸らし
0.5合=お茶碗1杯分(ちょっと多め)が炊けて便利。炊き上がったご飯は少し硬いかな?と思うレベルでしたが、問題なく食べられた。
【1合】炊飯時間:沸騰後弱火で10分炊き+15分蒸らし
炊き上がりは、玉子焼き器の縁ギリギリまで米が盛り上がるが、吹きこぼれはなし。
ちなみに、1合の米+水200mlを玉子焼き器に入れると、水面から縁までは、わずか約1.5cmしかありませんでした。この状況でも、吹きこぼれなく炊けました。(吹きこぼれが怖い時は、極弱火で加熱時間を少し長めにして炊くと安心です。)
四角い形なので少々混ぜにくいですが、冷凍保存する場合は半分に分けて、ラップの上にポンと乗せるだけ。形を整える必要がなく、包みやすく、冷凍庫内でもスッキリ収まりました。
20cmフライパン
【使用したフライパン】うふふ フライパン20cm 内径:20cm /鍋外高さ:5cm
【0.5合】炊飯時間:沸騰後弱火で8分+15分蒸らし
吹きこぼれなく炊飯可能。炊き上がりは、ご飯とご飯の間に隙間ができている状態になるが、焦げ付くことはない。
【1合】炊飯時間:沸騰後弱火で10分炊き+15分蒸らし
1合がゆったりと炊ける。吹きこぼれもなくちょうど良い。
ちなみに、1合+水200mlを入れた時に、水面から縁までの距離は約3cm。余裕を持って1合を炊くことができました。
【2合】炊飯時間:沸騰後弱火で12分炊き+15分蒸らし
沸騰後、吹きこぼれあり。ご飯の味は問題ない。
また、フライパンの蓋にお米が付いてしまいました。
24cm深型フライパン
【使用したフライパン】ToMayドルチェ マルチパン24cm 内径24cm 深さ8cm
【1合】炊飯時間:沸騰後弱火で10分炊き+15分蒸らし。
極弱火にしないと、少しおこげができてしまう。ご飯がやや硬い。
【2合】炊飯時間:沸騰後弱火で12分炊き+15分蒸らし
吹きこぼれも味も問題なく炊飯可能。
【3合】炊飯時間:沸騰後弱火で14分炊き+15分蒸らし
吹きこぼれの心配もなく、安心して炊けた。
【4合】炊飯時間:沸騰後弱火で16分炊き+15分蒸らし
吹きこぼれはなく、問題なく炊飯可能。炊飯前、水面からフライパンの縁までの距離は3.5cm。炊き上がりがフライパンたっぷりになるため、5合は厳しそう。
26cmフライパン
【使用したフライパン】うふふ フライパン26cm 内径:26cm/ 鍋外高さ6cm
【0.5合】炊飯時間:沸騰後極弱火で8分炊き+15分蒸らし
フライパンに対してかなり米が少ない印象。米と米の間からフライパンの底面が見える。沸騰後は焦げ付かないよう極弱火でじっくり炊飯。炊き上がりのご飯はやや硬めだが、食べられるレベル。驚くことに。26cmでもお茶碗1杯分の炊飯が可能でした。
【1合】炊飯時間:沸騰後極弱火で10分炊き+15分蒸らし
フライパンに対してやや少ない量だが、問題なく炊飯可能。
【2合】炊飯時間:沸騰後極弱火で12分炊き+15分蒸らし
多すぎず少なすぎず、ちょうどよい量。
【3合】炊飯時間:沸騰後極弱火で14分炊き+15分蒸らし
吹きこぼれることはないが、フライパンの縁ちょい下までたっぷり炊ける。4合は厳しそう。
26cm深型フライパン
【使用したフライパン】うふふ ディープパン26cm 内径:26cm/ 鍋外高さ8cm
【1合】炊飯時間:沸騰後弱火で10分炊き+15分蒸らし
フライパンに対して米が少ない印象。米と米の間からフライパンの底面がみえるところもあるが、炊飯は意外と問題なかった。
【2合】炊飯時間:沸騰後弱火で12分炊き+15分蒸らし
フライパンに対してやや少ない印象だが、問題なく炊飯可能。
【3合】炊飯時間:沸騰後弱火で14分炊き+15分蒸らし
多すぎず少なすぎず、ちょうどいい量で炊飯が可能。
【4合】炊飯時間:沸騰後弱火で16分炊き+15分蒸らし
炊き上がりはかなりたっぷりになるが、吹きこぼれはなかった。
失敗しない2つのコツ
フライパンでご飯を炊くときは、以下2点をしっかり行いましょう。
- 米をしっかり洗い、浸水をさせること(30分以上)
- 沸騰のタイミングを見逃さず、心配な時は弱火で!
しっかり洗ってないと、ぶくぶくと泡のようなものが出て、吹きこぼれの原因になります。また、浸水が十分でないとお米の芯が残り、中心部が少し硬くゴワゴワした仕上がりになります。お米が吸水したかどうかは、下記の画像を参考にしてください。
また、沸騰のタイミングをうっかり見逃してしまうと、加熱しすぎておこげができやすくなります。沸騰したらすぐ弱火に。おこげや吹きこぼれが心配な時、炊飯量が少ない時は極弱火でじっくり炊くことをオススメします。
<フライパンの蓋がない時>
フライパンの蓋がない時は、アルミホイルで代用できます。フライパンにかぶせ、蒸気が逃げるよう少し穴を開けてください。
フライパンでご飯を炊くメリットとデメリット
メリット
- 少量炊きに手軽で便利
- アウトドアや災害時などでも活用できる
フライパンでご飯を炊くと、想像以上にそのおいしさに驚きました。また、お茶碗一杯分(0.5合)や、1合だけ炊きたい時など少量炊飯も手軽。わざわざ炊飯器を使わなくても、パパッとコンロで炊けます。
アウトドアや災害時で炊飯器が使えない状況でも、フライパンとガスコンロさえあればお米は炊けるので安心です。余裕のある時に練習してみてはいかがでしょうか?
デメリット
- ふきこぼれ
- ちゃんと炊けたかどうか分かりづらい
お米をきちんと洗っていなかったり、フライパンのサイズに対して多めに炊飯すると、吹きこぼれる場合があります。お米はしっかりと洗い、可能であれば「深型フライパン」か「鍋」を使うようにしましょう。
また、炊き上がったかどうか確認するためには、中身が見える蓋があると便利です。ブクブクとした泡が落ち着いて、お米が見えてきたら炊けてきた証拠です。
ちなみに、電子レンジでご飯が炊ける炊飯土鍋もあります。「炊飯器を持っていないが電子レンジはある」という新社会人や新大学生にピッタリです。
【まとめ】フライパンのサイズ別炊飯量(目安)
今回の検証を元に、フライパンのサイズ別に炊けるご飯の量をまとめてみました。使用するフライパンの仕様や調理環境(熱源など)により、加熱時間などは変わります。初めて調理する時は、分量を少なめのところから試し、時間を調整すると良いでしょう。
<フライパンのサイズ別炊飯量(目安)>
フライパンのサイズ | 0.5合 | 1合 | 2合 | 3合 | 4合 | 備考 |
玉子焼き器 | △ | ⚪︎ | ー | ー | ー |
0.5合:ややお米が硬い |
20cmフライパン | ⚪︎ | ⚪︎ | △ | ー | ー |
2合:吹きこぼれた |
24cmフライパン(深型) | ー | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | |
26cmフライパン | △ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ー | 0.5合:ややお米が硬い |
26cmフライパン(深型) | ー | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ |
ー:未検証
<米と水の量、加熱時間の一覧>
米の量 | 水の量 | 加熱時間 | 蒸らし時間 |
0.5合(茶碗1杯) | 100ml | 沸騰後弱火で8分 | 15分 |
1合 | 200ml | 沸騰後弱火で10分 | 15分 |
2合 | 400ml | 沸騰後弱火で12分 | 15分 |
3合 | 600ml | 沸騰後弱火で14分 | 15分 |
4合 | 800ml | 沸騰後弱火で16分 | 15分 |
【補足】米と水の量について
お米と水を入れた際に、フライパンの半分以下に収まるが理想です。また、フライパンの底面が見えるほどお米の量が少ないと、炊き上がりがやや硬くなります。少し多めに炊いて保存するか、沸騰後は極弱火にしてじっくり炊きましょう。
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